むちうちについて
交通事故被害者がむちうちで困る理由
むちうちへの誤解
交通事故で,頚椎捻挫,頚椎損傷といったいわゆるむちうちでお困りの方が多くいらっしゃいます。
むちうちは,首の周り,頭部,頚椎,腕の痛みやしびれ,重だるさや,首が回らない、動かすと痛いなどの可動域制限,めまい,目のかすみ,疲労感などの視機能障害など様々な症状が現れる可能性があり,治療が終了してもそれらの症状が残ってしまう方はたくさんいらっしゃいます。
ところが,一般的にむちうちは骨折等と比較して軽い怪我と思われやすく,主治医からも「たかがむちうちでそんなに痛みが続くわけがない。」,「むちうちで後遺障害となることはほとんどない。」などと言われてしまうケースも少なくないようです。
むちうちの後遺障害を認定されるためには
むちうちの後遺障害認定において考慮される要素
むちうちは,その痛み等の原因がMRI画像や神経学的所見に現れないケースも多く,その場合は本人が痛くても客観的に証明することができないため,後遺障害認定に際しては,受傷時の状況,車の壊れ具合,事故時の年齢,治療の内容,治療期間や通院日数等が総合的に考慮されます。
以下は,むちうちの症状固定までに注意していただきたい点です。
⑴ 定期的に病院に通院を行うこと
病院への通院頻度が下がると,症状が残っていたとしてもすでに治ったと判断され,治療終了となってしまう可能性があります。
もちろん,痛みが改善しているのであれば,医師にそのことを伝えて通院頻度を減らしていただいて構いませんが,痛みが強いにもかかわらず,仕事が忙しいからといった理由で病院へ行かずに我慢していると,不本意なタイミングで治療を終了されてしまう可能性があるだけでなく,症状そのものも軽く見られてしまい,痛みがあると伝えても信じてもらえなくなってしまう可能性があります。
後遺障害認定との関係では,通院期間が6か月以上であることが一つの基準となっていますので,痛みがあるのであれば定期的に病院に通い続けていただく必要があります。
⑵ 自らの症状をきちんと医師に伝えること
むちうちによって生じた症状については,全て正確に医師に伝えましょう。
医師に話したことはカルテ等に記載され,有利にも不利にも決定的な証拠となります。
そのため,ご自身の感じている痛みや違和感などについては,遠慮などはせずに正確に医師に伝えるように心がけてください。
医師から,症状が改善したか確認されたときも,気を遣って安易に「良くなった」と伝えるのではなく,痛ければ「痛い」とはっきり伝えてください。
⑶ MRI撮影を受けること
事故直後にMRIを撮ってもらっておくと,後の後遺障害診断の際に重要な証拠となることがあります。
ですので,むちうちが後遺障害になる可能性を念頭において,出来るかぎりMRIを撮っておくことをお勧めいたします。
むちうちについての法律相談
むちうちでお困りの方は
むちうちについて適切な治療や後遺障害認定,賠償を得るためには,上記以外にもさまざまな注意すべき点がありますので,早期のタイミングで交通事故に強い弁護士にアドバイスを求めるのがよいでしょう。
交通事故によるむちうちでお困りの方は,弁護士法人心までご遠慮なくご相談ください。